Webページ速度改善ガイド 3章
『超速! Webページ速度改善ガイド』のメモ
超速! Webページ速度改善ガイド ──使いやすさは「速さ」から始まる:書籍案内|技術評論社
3章 ネットワーク処理の調査と改善
3.1 サイズの大きいリソースの調査と改善
まずサイズが大きいリソースをブラウザの開発者ツールで特定する。サイズが大きいリソースは以下の理由により速度を悪化させる
- ダウンロードに時間がかかる
- (HTTP/1の場合)同時接続数の一つを占有するので、同じドメインの他のリソースのダウンロードを阻害する
リソースのサイズを小さくするには以下の方法がある
- テキストリソース(HTML, CSS, JS)の最小化
- uglify-esなどのツールを利用して、不要な空白を削ったり変数名を置き換えることでサイズを小さくする
- gulp, webpackなどのタスクランナーを使うと良い
- 配信時の圧縮
- 画像の最適化
- 適切な解像度で画像をダウンロードする
- 小さい領域に高解像度の画像を表示しても意味がない
- 詳しくは8章
- 適切な解像度で画像をダウンロードする
- JSのサイズ削減
- 不要なライブラリを削除する
- ページごとなどの粒度でファイルを分割する
3.2 待機時間が長いリクエストの調査と改善
リクエストを送信してからレスポンスが返ってくるまでの待機時間が長いリクエストを特定する。 開発者ツールでWaitingやTTFB(Time To First Byte)の時間を見れば良い。
改善方法は以下の通り。
- サーバサイドの最適化(APIの呼び出しを最適化するなど?)
- リソースの先読み
- PreLoad, Resource Hintsの利用(9章)
- キャッシュ
- サーバサイドのキャッシュ
- Service Worker, Cache APIの利用(9章)
- CDNの利用
3.3 リクエスト数の調査と改善
リクエスト数が多いと速度に悪影響がある。特にHTTP/1ではリクエストのオーバーヘッドが大きく、同時接続数の上限もある。
リクエスト数が多い場合、不要なリクエストを削る。以下が典型的なパターンである
また、静的リソースは結合することでリクエスト数を減らすことができる。 ただし、HTTP/2ではリソースを結合しすぎないほうが良い場合がある。リソースのサイズが小さいほうが早く評価を始められるため。
3.4 クリティカルレンダリングパスの調査と改善
クリティカルレンダリングパスを最適化するため、レンダーツリーの構築を早くする。 すなわちブラウザのDOMContentLoadedイベントを早くする。
前提
- ほとんどの場合(scriptタグがある場合)、ブラウザはCSSOMツリーの構築を待ってレンダーツリーを構築する。
- スクリプトを実行している間、DOMツリーの構築はブロックされる。
- スクリプトによりDOMが変えられる可能性があるため
- CSSを非同期でロードすると、スタイルが適用されていないコンテンツが表示される可能性がある。
以上の前提に基づく改善方法
- CSSは最も優先してダウンロードし、JSのロードは遅らせる。
- ATFに関わるCSSのみ
<link rel="stylesheet">
でロードし、それ以外は遅延ロードするのも良い
- ATFに関わるCSSのみ
- メインコンテンツに影響しないスクリプトは非同期で実行する
<script defer>
や<script async>
を利用する- 以下のようにjsからscriptタグを生成する方法もあるが、プリロードスキャンの対象にならないため
<script async>
の方が望ましい。
const script = document.createElement('script'); script.src = 'hoge.js'; document.head.appendChild(script);
3.5 Webフォントに関わるリソースの調査と改善
興味がないので省略
感想など
- HTMLのminifyはあまり一般的ではないと思う。今どれくらい行われているか調査したい
- CSSをATFとそれ以外で分けるのは運用が非常に難しそう。